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Dolce
*** hana
白味噌仕立てのお雑煮
眠れぬ夜に、お布団の中で独り考え事。
私、何を考えているんだ?


義母のこと…。
何故か優しくしてもらったことばかり浮かぶ。

「今年の箱根駅伝は、青学が勝ったよ」と言ったら、「◯◯大はどうしたか」と、聞き返したそうだ。
意識や認知はしっかりとしている。






今夜は、冷えるなぁ…、と思ったら、艇庫のトタン屋根がバラバラと音を立てた。
雨…。
しばらくしたら息子の自転車のブレーキの音が聞こえた。
ドアを開ける音。
『ああ、寒かった~』
お帰り。
『わあ~、外はみぞれだよ。』




そうか。なんだか季節が秋から止まってしまっている自分。
もう、みぞれが降る季節なんだね。
そうかお正月過ぎたものね。うわの空の今年のお正月。
義母は病院で独り何を思っているのか…。
こんなことを考えて眠れぬ夜を過ごす私。
私は、かなしい。結婚して三十年以上。私たちだけに重ねてきた思い出がある。



お母さん、もう一回ご飯が食べられるようになるといいね。




お正月、いつも丁寧過ぎて手際が悪い義母の作る(笑)冷めてしまう白味噌仕立ての丸餅のお雑煮を思い出す。お餅は網で少し焦げ目がつくように焼く。料理が上手で、前日から出汁を丁寧にとって、そうして、下茹でしたねじり梅の京人参を美しく盛る。面取りをした柔らかな里芋。湯通ししてクルリと輪に結んだ三つ葉。金粉を散らして、お目出度く。とろりとした甘い白味噌のお汁を朱のお椀にはって、お餅を入れる。蓋をして、お盆に乗せて居間に運ぶ。




あ、私の実家ではお椀の蓋はきっちりしめるのは好まない。焼き海苔をはみ出すように入れ、蓋は斜めに…閉まりません、というのがカッコいいと(笑)
お刺身やかまぼこは厚めに切る。景気よくだ。実父の実家は商売をしていて、お正月はお獅子が来る。お飾りもドンと景気よくだ。こういう時こそ御祝儀も弾む。

しかし、ダダの実家では、そうはしない。
『◯ちゃん、お椀はまっすぐきちんと蓋をせんと…。こういうのは、きちんとせにゃ、あかんから。』
お刺身も薄めに品良く切る(笑)なんでも小さめ。

色々ゆっくり私に諭す義母。あ、いけないいけない(笑)ついつい関東風(笑)なんでもちゃっちゃとやってしまうのはいけないのだ。でもその違いも面白かった。


布団のたたみ方、お茶を配る順番など、こういう事は色々あり、この家で動けるようになるのに五年以上かかった。あはは。







私と義母だけは、いつだって箱根駅伝は見られない。
義母は色々な事にものすごく時間がかかるからだ(笑)あはは。
出来上がる頃にはいつも冷めているお雑煮。
それも、義母らしい(笑)

あの丁寧に作られたお雑煮を一回で良いから熱々で食べてみたかった、と思うのだが、もう叶わないことなのだなぁと、思ったりする。

寒い台所で、二人でお正月を整える。オレンジ色の電熱線の入った古い電気ストーブがひとつあるだけ。台所で、二人で立ってお茶を飲んだ。何度も何度もそうやってしてきた。






お重に並べた美しいおせちお料理と、味醂で、乾杯。お刺身はいつも魚屋さんに頼む。相模湾のとろけるようなイカ。しめ鯖、昆布で巻いた鯛。あ、鯛は、食べちゃダメ!義母の好物だから…。息子を目で制する私。関西出身の義母はマグロは好まない。鯛が好きだ。
「いいのよ。いいの。みなで食べ。いらんから…。わたしは、いいから。」





書き初めの宿題を義父に教えてもらう。皆それぞれに思った字を半紙に書く。上手くいかないと泣き出す歳下の子。
あらら、義母は隠れてその子にオヤツをあげる。「大丈夫だよ。お兄ちゃんたちには黙っておいで。内緒だよ。」って。



お年玉。
きれいな御膳。
晴れ着。
関東のお正月はいつまでも日本晴れだ。




幼い子らに駅伝はつまらなかろう。飽きてしまった3人の孫たち。嫁二人、息子二人と義父母と一緒に、近所をお散歩する。晴れ晴れとした青空のお正月は、雲ひとつないしあわせの時間だったのだ。
当時、そんなことには、まるで気がつかなかった。


こんなお正月がいつまでも続くと信じて疑わなかった。義母が脳梗塞で倒れる前は。







病院は寒くはないか、寂しくはないか、そんな事を思うと、たまらなくなる。

関東の嫁と、関西の古い家で育った姑。当初は色々なこともあった。全く違う二人(笑)それも仕方がないことです。





冷たいみぞれが降る夜に、つらつらと、思い出すこと。
わたししか分からない義母の姿。今ならわかる。息子を心配する母の気持ち。優しさ。

葉山にある実家。海は近い。若い嫁をどう受け入れて良いかわからなかったのだ。
ビーチサンダルでウエットスーツを庭で干す嫁を、真っ黒の顔に激しい(笑)ブルーのアイシャドウの嫁を、自分よりも背が高く、コパトーンの匂いのする若い女の子を、ミニスカートでボードの三艇載った大きなステーションワゴンを細い腕で鼻歌混じりに運転する嫁を、どう扱ったら良いのか分からなかったのだろう。



髭のあるダダの事もずっとずっと心配していた。大丈夫なのよ。銀行とか証券会社じゃないから…。平気なの、髭くらい(笑)お母さん。こんな格好で大丈夫な会社なの。ダダもしっかりわかっているから。


『この二人は、よう分からん』
よく言っていたな…(笑)


もうすぐ、15日。84回目の義母の誕生日だ。







お母さん、私は、今、ダダを返してあげるね。
二人でいる時間、なるべく一緒にいて欲しい。



ダダを育ててくれた人。


眠れぬ寒い暗闇の中、
感謝の気持ちと、楽しかった温かな長い時間がいつまでも心に去来する。





 
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